LAフィルの音楽監督に就任したエル・システマ出身の指揮者、Gustavo Dudamelのステージが昨日ライブ配信されたのを見逃してしまいました。何日か前にLAフィルのウェブサイトを見ていてチェックしていたのですが、すっかり忘れていました。LAフィルのウェブサイトはDudamel一色で、『君も指揮に挑戦!Gustavoみたいにできるかな?』なんていうゲームまであって、アイドル並の扱いにビックリしつつ、あちこちクリックして眺めていたところ、彼がLAヤングオーケストラを教えている映像を発見しました。小学生ぐらいの子どもたちのオーケストラで、よれよれな音もまた微笑ましいのですが、Dudamelの情熱的な言葉と身振り手振りに引っ張られて、みるみる自信のある音に変化していく様子にこちらも引き込まれました。「これでいいのかなあ・・・」という顔をしながら叩いていたティンパニの男の子が、自分の出したクリアな音にはっとする表情が印象的でした。
こんな風に、音楽でも、美術でも、ダンスでも、体でふっと納得する、というか腑に落ちる瞬間ってあるよね、と私も自分の体験を振り返ってそう感じました。演奏したり、創作したりするだけでなく、見たり、聞いたりする立場にもそういう瞬間は訪れます。その体験の積み重ねによって、私はアートを大切なもの、貴重なもの、と思うようになったのではないかと思います。ここのところ、芸術の意義や奥深さを説明するにはどうしたらいいのか、ということをあれこれと悩みながら考えていたのですが、2分程の短い映像に、何かヒントが隠されているような思いがしました。
LA Phil Videos 「Gustavo Dudamel meets YOLA students」
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