東京都立美術館の内覧会にでかけた足で、都内の美術館の企画展を廻ってきました。いまは遠方に住んでいるため熟考に熟考を重ねた結果、ベストルートは資生堂ギャラリー、国立新美術館、国立近代美術館に決定。というわけで「夏の美術館放浪記in東京」第一弾は銀座の資生堂ギャラリーです。現代美術活動チーム目【め】による展覧会『たよりない現実、この世界の在りか』を観てきました。
詳細を紹介するとネタバレ同然なので内容はほとんど書けません。プラス、下世話なことなのですが、展示室に入ってすぐ「うわ。これはお金かかってる」と戦きました。新しい才能を育てる資生堂のセンスのよさ、気前の良さにしびれます。一企業のメセナ活動としては飛び抜けています。とにかく資生堂はいつも本気だぜ!という気概を改めて感じて私の背筋もシャキーン!と伸びたのでした。
タイトルのとおりこの展覧会は「たよりない現実」を私たちに見せてくれます。心が躍るファンタジーのようではなく、いつまでも醒めない夢のような形で。
資生堂ギャラリーには何度も訪れたことがありますが、その記憶が思い出せないぐらい空間の様子が変わっていました。入り口さえも分からなくなっていて穏やかならぬなにかに引き込まれます。入ったら最後、闇に視覚が慣れず方向が分からなくなってきます。資生堂ギャラリーって、こんな狭かったかな、いや、広かったかな、と頭の中がぐるぐるしました。
エレベーターで地上階に戻って、改めて念入りなつくりに感嘆すると同時に背中に冷や汗をかいていました。「さっきの場所は、本当に存在したのかしらん…?」と資生堂ビルを出たあとにもう一度ガラスの向こうをのぞいてみたくなりました。このとき、『たよりない現実、この世界の在りか』の意味がゆっくりと私の身体にしみ込んできました。
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『たよりない現実、この世界の在りか』
資生堂ギャラリー
2014.7.18(金) - 8.22(金)
11:00〜19:00(日・祝 11:00 - 18:00)
毎週月曜休 (7/21も休館)
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『たよりない現実、この世界の在りか』
資生堂ギャラリー
2014.7.18(金) - 8.22(金)
11:00〜19:00(日・祝 11:00 - 18:00)
毎週月曜休 (7/21も休館)
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