2015年7月3日金曜日

『動きのカガク』展



 21-21 DESIGN SIGHTで『動きのカガク』展を観てきました。動きの仕組みとそれを使った作品が展示されています。平日の午後でしたが、来館者は学生さんらしき人たちや家族連れなど様々でした。

















 タイトル通り動く展示で、触って体感できるものが多く、来館者も積極的に動いてる風景がミュージアムっぽくない面白さがありました。レスター大学のMOOC、「Behind the Scene at the 21st Century Museum」でも展示空間について言及している部分があり今回の展覧会も個人的に興味がありました。MOOCで紹介されていた新しいリバプール博物館は、順を追う必要がなく、好きなように展示室を廻れる建築にしてあるという点を強調していました。この企画展も、仕切りのないフロアに作品が並んでいて、来館者が空間の中で混ざりあっているように見えます。インタラクティブというより、興味のままに来館者が作品に誘導されているとも感じました。

作品のキャプションには動きの仕組みと材料が紹介され、それ自体が展示のようになっていました。深く知りたい場合はこのキャプションを読めばいいし、子どもなら「ワーイ!」と単純に楽しめます。来館者の年代や知識に違いがあっても、どこかで接点が見つけらるところがこの展覧会の魅力です。

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動きのカガク』展
21-21 DESIGN SIGHT
〜2015年 9月27日(日)
毎週火曜日休館 (9月22日は開館)
10:00〜19:00

2015年6月28日日曜日

いよいよ後半戦、そしてMOOCとは?

 6月から始まったレスター大学のオンライン講座がそろそろ5週目に入ります。ここで中間報告です。意気揚々と始めたものの思いのほか内容がガチで、難儀しています。余暇でこんなに追いつめられるとは…。


 さて、4週目のテーマは「博物館、社会正義、人権」で、博物館が奴隷、ジェンダー、障害などの社会問題にどう取り組んでいくかを議論しています。テーマが社会や政治に及ぶためか、コメント欄も白熱しています。政治的な意見は博物館に必要ないとか、博物館で公平な視点は担保されるのか?とか、シビアな意見も多く「イイネ!」ばかりではない緊張感があります。そんな流れにドキドキとしつつも、自分のコメントに他の受講者からリプライがきてやり取りが弾むと、大人数の教室でディスカッションするのとは違った深みを感じます。


 受講するまで知らなかったのですが、このように無料で公開されるオンライン講座はMOOC(Massive Open Online Courses) と呼ばれています。大学などに属さずに教育を受けられるサービスです。日本版のJMOOCも2013年に設立されました。課題をこなし小テストをクリアすれば修了証が発行されるところがiTunes Uなどとは違うところのようです。


 次回は無事修了の報告ができたらと思います。と自ら鼓舞。






2015年6月10日水曜日

Behind the Scene at the 21st Century Museum

 今日は6月から始まったレスター大学博物館学部の無料オンライン講座について紹介します。タイトルは「Behind the Scene at the 21st Century Museum (21世紀の美術館における舞台裏)」で現代の博物館の課題について6週間で学びます。イギリスのオープンユニバーシティが提供しているFutureLearnが協力しています。もう十数年前のことですが私はこの大学で学びました。そのときから時間が経っているので、最新の博物館学事情を知るチャンスだと思い受講を決めました。

 テーマに基づいたインタビュービデオや資料を各自で取り組み、意見をコメントやリプライすることで議論を深めます。博物館で働いている人、学生、他ジャンルで仕事をしている人、退職者など参加者のバックグラウンドは様々です。現場の視点や一来館者、保護者の視線、もちろん大学の先生方のコメントもあり、クラスで学んでいた時に比べて広く課題に気づかされます。

 専門的に学んできた分野とはいえ、読んだり聞いたり、意見を書いたりするのは久しぶりで一週目にして挫折の予感…。期間内の修了を目指して、途中経過などもご報告したいと思います。

Behind the Scene at the 21st Century Museum

2014年9月9日火曜日

ミュージアムをハックせよ!


 











 「ミュージアム嫌いのためのミューアムガイド」というちょっと目を引くミュージアムガイド会社をみつけました。その名はMuseum Hack。NYを拠点にしており、メトロポリタン美術館とアメリカ自然史博物館でオーダーメイドのガイドツアーを独自に行なっています。 

 私が初めてMuseum Hackの名前を目にしたのは、結婚直前の女子会ツアーについて書かれていたネットの記事です。(こういったイベントはアメリカではbachelorette party、イギリスではhen partyと呼ばれます)。ワイナリーやクルージングなどでパーティをするのが一般的らしいのですが、Museum Hackは、ミュージアムでのパーティを提案しています。主人公である結婚直前の女性とその友人たちがドレスアップして美術館に集まり、Museum Hackのスタッフによる解説を聞きます。女子だけのパーティということで気を利かせて「ちょいエロ」な作品を紹介しています。美術館で一番ナイスなおシリの彫刻とか、そんなものがチョイスされていて女子たちは大盛り上がりするそうです。作品の前での自撮りタイムがあったりと、よくあるパーティとは違って好評だそうです。これだけではなく、家族向け、企業のVIPツアーなどを企画しています。基本的にはミュージアムにあまりなじみのない人に楽しい体験を提供するというのが彼らのミッションです。

 Museum Hackは設立からまだ一年の美術館、博物館側と提携していない独立したミュージアムガイド会社です。個人のニーズに合わせた少人数のツアーを行なっているのが特徴です。会社を設立したのはニック・グレイ氏。友人の誕生日にメトロポリタン美術館のガイドツアーをプレゼントしたところ、口コミでツアーの申し込みがあったことがきっかけでこのビジネスを始めました。

 通常、美術館、博物館は学芸員や館のボランティアが解説ツアーを行なったりイベントを開催したりしています。ワークショップなどは外部に委託したり協働したりすることは聞いたことがあります。しかしMuseum Hackのような独立した営利企業がガイドツアーを行なうのは可能なのか?私が気になった点はここです。口コミで始まった会社が大規模なミュージアムで顧客を獲得できるのかも知りたいと思いました。また、サイトやYoutubeで紹介しているツアーを見ると、かなりカジュアルでノリノリな雰囲気に驚かされます。「ミュージアム嫌い」を呼び込むにはキャッチーですが、正統派を好む人は学芸員の解説に信頼を置くのではないかとも思います。

 いったいMuseum Hackとはなにものか?設立者のグレイ氏にメールで質問したところ、以下のようなお返事をいただきましたので紹介しつつ、このビジネスの可能性について考えてみたいと思います。

ー Museum Hackのようなビジネスは日本ではあまり聞いたことがなかったのでとても興味を持ちました。まず、数ある魅力的なミュージアムの中でメトロポリタン美術館とアメリカ自然史博物館を選んだ理由を教えてください。

グレイ氏:Met(メトロポリタン美術館)とアメリカ自然史博物館は、規模、来館者数ともにNYで一番大きなミュージアムですので、来館者は圧倒されてどう鑑賞してよいか分からなくなってしまいます。こういった大規模なミュージアムにこそMuseum Hackのようなプライベートなツアーがふさわしいと考ました。

ー この二つ以外にもツアーを行なう予定は?

グレイ氏:ほかのミュージアムにも新しい企画を持ち込んでみたいと思っています。トレーニングプログラムやワークショップにMuseum Hackを利用してくれているミュージアムも多くありますが、新しい場所でツアー参加者を得るのはなかなか難しいです。ツアーを増やすとなると新規スタッフの採用、ミュージアムの選定などが必要です。収蔵品について学ばなければなりませんし、マーケティングにも時間を取られます。それから来館者数が多く見込めるような大規模な都市を選ぶ必要もあります。例えば東京や京都、ロンドン、パリなどがあげられますが、今の時点では事業を広げる予定はありません。

ー 『ミュージアム嫌いのためのミュージアムガイド』とのことですが、宣伝はどのように行なっていますか?

グレイ氏:ほとんどがSNSか口コミですね。

ー ミュージアムに手数料やマージンを支払う必要はないのですか?

グレイ氏:Metにツアー客分の入館料を支払っています。例えば一人75ドルのツアーであればMetに大人料金20ドルを払います。Metのグループサービス部門との話し合いで決めました。

ー スタッフはどのように採用していますか?ガイドにはどのような方が多いのでしょう?

グレイ氏:スタッフには美術史を専攻した人、ミュージアムエデュケーター、俳優、音楽家、科学の教師など様々なバックグラウンドを持って人たちがいます。この多様性が私たちが自信を持ってアピールできる点だと思っています。採用において一番重要なのは、ストーリーを語る力があること、そして人と親しくなれる資質です。美術史は、人に教えることはできますが、楽しく和んだ雰囲気で学ぶのというのはそれより難しいことです。求人に関しては、一人のポストにだいたい200人の応募があります。

ー スタッフトレーニングについて教えてください。もっとも重視している点は?

グレイ氏:社内のフェイスブックで情報交換を行なったり、実際にツアーした時の知識を共有したりしています。新人は、メトロポリタン美術館と所蔵作品について短い研修を受けることになっています。でも一番いいのは実地で学ぶことなので、実際のツアーで来館者とのやり取りから訓練することが多いです。

ー これぞMuseum Hackの持ち味!といえるものはなんでしょう?

グレイ氏:私たちはミュージアムの職員に最大の敬意を払っていますし、彼らは来館者に素晴らしい鑑賞体験を提供しています。しかしMuseum Hackはもう少しプレミアム感、プライベート感を期待する人たちを対象にしています。ミュージアムが目指すのは、より幅広い、より多くの来館者へのサービスですが、私たちは特別にカスタマイズしたプライベートツアーを行なっています。Museum Hackのツアーは多くても6人までで、ミュージアムの教育部門などほかのツアーに比べてかなり少ないと思います。

ー 公的なミュージアムで独立して営利プログラムをスタートできたわけは?ミュージアムには学芸員やボランティアのツアーもあると思うのですが。

グレイ氏:これはちょっとデリケートな話題ですね!私たちは公共のスペース営利活動を行っているわけですが、これは全て素晴らしいミュージアムと作品があってこそできるものです。他のツアーガイドと同じく、私たちが新しい来館者を呼ぶことでミュージアムに対して貢献していると考えています。

 グレイ氏はその後「参考になるかもしれないと思って」とPBS(アメリカの公共放送)で紹介されたニュースのリンクも送ってくれました。インタビュアーも、私が少し気になったように、「関係のない下世話なネタでアートを語るのはリスペクトが足りないと思う人もいるのでは?」と聞いていました。そこはグレイ氏も慎重に答えていて、決してアートの価値を下げているのではなく楽しい鑑賞体験をしてもらって、もう一度ミュージアムに来てもらうことを大切にすると言っていました。やはり専門的な知識を積み上げ、価値を作り上げてきたミュージアムが行なう教育プログラムとMuseum Hackの間には緊張関係があると感じます。若い人たちにミュージアムへの敷居を下げ、かつ何度も足を運んでくれる人を増やす、という課題にどのように取り組んでいくのか、これからの活動に注目してみたいです。

Bachelorette party@Met「行くわよー!」












「イエーイ!」














2014年8月19日火曜日

アート、開いてました!

夏の企画展in東京放浪記、最後は東京国立近代美術館の『現代美術のハードコアは実は世界の宝である』展です。この企画展のチラシを見たとき、いつもの国立近代美術館とは思えない派手さに度肝を抜かれました。キラキラのモチーフに囲まれた金ぴかオブジェ。これはマーク・クイン作のケイト・モスをモデルにした彫刻です。さらに美術館の前庭には「だ、大仏?!」と見まごうほどに巨大化したケイト・モスの彫刻が展示されています。

東京を訪れるにあたって、この企画展を見に行くことは迷わず決まっていました。電子マガジンのSYNODOS(2014.07.05 Sat)で本展の企画をした学芸員の保坂健二朗氏のインタビューを読んで「この作品はなぜこの価格で取引されているか、その価値はどこからきているか」という点にフォーカスした、キュレーションが際立っている企画展だと感じたことが大きく影響しています。

ハードコア展は台湾のヤゲオ財団のコレクションから構成されていています。作品は、台湾の電子部品メーカーのヤゲオのCEO、ピエール・チェン氏が収集したものです。内容は中国と西洋の近現代絵画、彫刻、写真作品などで、マーク・ロスコ、アンドレアス・グルスキー、アンディ・ウォーホル、蔡国強など、現代美術界で知られていない人はいない、というクラスの作家ばかりがそろっています。

また、いつもならさらっと通り過ぎてしまう展覧会の入り口パネルにも注目しました。お寿司のネタを例にして鑑賞のヒントが書かれています。ネタ(美的価値)と時価(市場価値)との関係性を考え、ネタが本当においしいか、時価が自分にとって適切か、それが他の国ではどうなのか、について考える企画展だとまとめてあります。時に美しく感じられる、また時には恐怖や不快感を催すような作品の価値は、誰が、どのように決めるのか、ヒントが書かれています。

SYNODOSのインタビューでは、美術品について「動産だけど消耗品でなく、ひょっとすると市場価値が上がるかもしれないというものはほかにありません。(略)経済や市場というものがある種の合理性で動いていると思われている中で、よくわからないロジックで動いている世界があるっていうのは、なんか、救われるなあという気がするんです。」と保坂さんは言っています。美術作品は美術的に価値があるから意味がある、というだけではなんとなく詭弁に聞こえるものが、別の論理が働いていることを知れば、「価値」ってなんだろうというところから美術品と向き合えると感じました。

さて、このゴージャスなコレクション展、チラシには「『○○コレクション展ってあんまり面白くなさそうだよね』という人もきっといることでしょう」と書いてありましたが、いやいや、そんなことはありませんでした。コレクション展だからこそばったり再会できることがあるのです。それはツェ・スーメイの作品でした。解説パネルを見る前に気がつきました。展示室の最後の方、碁石をモチーフにした写真です。彼女は数年前に水戸芸術館まで企画展を見に行った作家です。

東京国立近代美術館での展示は24日で終わってしまいますが、このあと名古屋市美術館、広島市現代美術館、京都国立近代美術館へと巡回します。東京で見逃した方は、どうぞそちらへ!















東京国立近代美術館(〜8月24日)
10:00〜17:00(金曜日は10:00〜20:00)休館日月曜日
名古屋市美術館、広島市現代美術館、京都国立近代美術館を巡回

















2014年8月5日火曜日

色彩が与えられた幻の世界


















 夏の企画展放浪記in東京、次は乃木坂の国立新美術館で開催されている『魅惑のコスチューム:バレエ・リュス展』です。これまで私が観てきた企画展の中でもベスト上位に食い込む展覧会でした。


 バレエ・リュスは、20世紀初頭に勃興し斬新なステージで一世を風靡しましたが、数十年で形を失った伝説的なバレエ団です。突出した才能を持ったダンサーのニジンスキーは舞踊の神とも呼ばれ、その後のバレエに大きな影響を与えました。


 展示室は間仕切りがほとんどないワンフロアで、低めの展示台の島に衣装を着せたトルソーが並んでいます。視線のずっと先までダンサーの幻が浮かんでいるようにも見えました。一部はケースに入れられていましたが、それ以外の衣装は、縫い目ひとつ、ビーズひとつ、ラメのキラキラまでも眼前にすることができます。数分ほどの映像でしか観たことのなかったバレエ・リュスのモノクロの世界に、突然色が与えられました。


 バレエ・リュスは主宰者のディアギレフのずば抜けたプロデュース力で、当時のヨーロッパにおける最先端の音楽、舞踊、ファッション、美術などのエッセンスを凝縮させた総合芸術といえます。まだ無名だった頃のシャネルやアーティストのマティスが衣装デザインに関わっていたことも知られています。マティスのデザインした衣装も展示されていました。オリエンタル趣味を取り入れたものとありましたが、スーフィーを思わせる神秘的な雰囲気もありました。この時代が荒々しい創造性にあふれていたことが衣装からだけでも分かります。

 なかでも布に直接ペイントを施した衣装が多くあったのが特に印象的でした。イメージを今すぐ形にしたいというような情動が伝わってきました。その大胆さは、布を織ったり加工したりする時間がもったいないと思っていたかのようなスピード感があります。作ってる人も楽しかったに違いなかったでしょう。躍る時に映えるようにデザインされた衣装が、そのままで人の心をつかむ力を持っている。私の脳内はうっとりと興奮のスパイラルでした。短くはかなく、夢のようなバレエ団だと思っていたバレエ・リュス。実際にはこんなに弾ける色彩を持っていたなんて。


 ミュージアムショップにはバレエ・リュスの歴史、ディアギレフ、ニジンスキーの自伝など、読みたい本がどーんと並んでいました。一気ににどーんと買ってしまいそうになりましたが頭を冷やして会場を出ました。まずは『ニジンスキーの手記 完全版』を読んでみたいです。訳はバレエの伝道師、鈴木晶さんです。


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魅惑のコスチューム:バレエ・リュス展』
国立新美術館
2014年6月18日(水) - 9月1日(月)
毎週火曜日休館 (8月12日は開館)
10:00〜18:00 金曜日、8月16日(土)、23(土)、30日(土)は20:00まで











2014年8月3日日曜日

資生堂はいつも本気だぜ!

 







 東京都立美術館の内覧会にでかけた足で、都内の美術館の企画展を廻ってきました。いまは遠方に住んでいるため熟考に熟考を重ねた結果、ベストルートは資生堂ギャラリー、国立新美術館、国立近代美術館に決定。というわけで「夏の美術館放浪記in東京」第一弾は銀座の資生堂ギャラリーです。現代美術活動チーム目【め】による展覧会『たよりない現実、この世界の在りか』を観てきました。


 詳細を紹介するとネタバレ同然なので内容はほとんど書けません。プラス、下世話なことなのですが、展示室に入ってすぐ「うわ。これはお金かかってる」と戦きました。新しい才能を育てる資生堂のセンスのよさ、気前の良さにしびれます。一企業のメセナ活動としては飛び抜けています。とにかく資生堂はいつも本気だぜ!という気概を改めて感じて私の背筋もシャキーン!と伸びたのでした。


 タイトルのとおりこの展覧会は「たよりない現実」を私たちに見せてくれます。心が躍るファンタジーのようではなく、いつまでも醒めない夢のような形で。


 資生堂ギャラリーには何度も訪れたことがありますが、その記憶が思い出せないぐらい空間の様子が変わっていました。入り口さえも分からなくなっていて穏やかならぬなにかに引き込まれます。入ったら最後、闇に視覚が慣れず方向が分からなくなってきます。資生堂ギャラリーって、こんな狭かったかな、いや、広かったかな、と頭の中がぐるぐるしました。


 エレベーターで地上階に戻って、改めて念入りなつくりに感嘆すると同時に背中に冷や汗をかいていました。「さっきの場所は、本当に存在したのかしらん…?」と資生堂ビルを出たあとにもう一度ガラスの向こうをのぞいてみたくなりました。このとき、『たよりない現実、この世界の在りか』の意味がゆっくりと私の身体にしみ込んできました。

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『たよりない現実、この世界の在りか』
資生堂ギャラリー
2014.7.18(金) - 8.22(金)
11:00〜19:00(日・祝 11:00 - 18:00)
毎週月曜休 (7/21も休館)